根管治療だけを特化して行う歯内療法専門医は日本では、まだあまり認知されていませんが、欧米ではかかりつけの歯科医院から紹介を受けて歯内療法専門医が根管治療だけを行い、かかりつけの歯科医院で治療の続きをするというスタイルが確立されています。
多くの歯科医師や患者さんに、根管治療には専門の知識と技術が必要であると認知されているからだと思います。
日本には、まだ歯内療法専門医が東京・神奈川・大阪に数件しかありません。
当院は広島で初めて(東京・神奈川・大阪以外では初めて)の歯内療法専門歯科医院です。
当院の院長は国立東京医科歯科大学を卒業後、東京医科歯科大学の歯内療法科にて臨床・研究・教育に携わっておりました。
日本歯内療法学会の専門医も取得しております。
多くの学会・研修会・セミナーなどで講演をさせて頂いております。
歯科医院を決める際には設備・器具・機材だけでなく、歯科医師の経歴・専門などもご確認下さい。
歯内療法とは、
①歯の中の神経(歯髄)を取らずに残すための治療(歯髄保存)
②残すことが困難な歯髄を取り除く治療(抜髄)
③細菌感染を起こし壊死した歯髄を取り除く治療(感染根管治療)
④以前に抜髄や感染根管治療を行った歯が細菌感染を起こした際の再治療(再根管治療)
に大きく分けられます。
また、再根管治療の中でも、
①被せ物や土台を外し、歯から細菌感染を取り除く治療(非外科的再治療)
②被せ物や土台をそのまま残し、歯の根の先から細菌感染を取り除く治療(外科的再治療)
に分けられます。
すべてに適応症、非適応症があり、正確な診断が必要となってきます。
歯髄炎
歯髄が炎症を起こしている状態です。
健康な状態に戻る場合(可逆性歯髄炎)もあれば、壊死(失活)してしまう場合(不可逆性歯髄炎)もあります。
冷たいものがしみる、熱いものがしみる、何もしなくてもズキズキ痛いなどの症状が出ます。
知覚過敏も歯髄炎の一種です。
根尖性歯周炎
歯髄があった部分(根管)などに細菌感染があり、歯の周りの組織が炎症を起こしている状態です。
レントゲンで歯の根の先に黒い影が認められる場合が多いです。
噛むと痛い、歯茎が腫れる、歯茎から膿が出る、何もしなくてもズキズキ痛いなどの症状が出ます。
体調が良い時は落ち着いていて、体調が悪い時に症状が出ることが多いです。
歯根破折
歯の根が割れてしまっている状態です。
割れている位置、幅、深さなどによっては抜いたほうが良い場合もあります。
歯根吸収
歯の根が溶かされてしまっている状態です。
歯の中からなのか、外からなのか、溶かされている程度によって症状・治療が変わります。
根管内器具破折
根管治療で使う金属の器具(ファイル・リーマー)が折れて、根管内に残っている状態です。
器具の位置・長さ、歯の状態、歯の周りの組織の状態によって治療が変わります。
歯根の穿孔(パーフォレーション)
根管治療によって歯が薄くなり穴が開いた状態です。
穴の位置・大きさ、歯の状態、歯の周りの組織の状態によって治療が変わります。
ラバーダム防湿とは治療する歯をゴムのシートを用いて隔離する方法です。
ラバーダム防湿を行うことで、治療している歯に細菌が入るのを防ぎ、強力な消毒薬を安全に使うことが可能となり、器具を誤飲・誤嚥する可能性が低くなります。
日本の歯内療法学会、アメリカの歯内療法学会、ヨーロッパの歯内療法学会などでは歯内療法の際のラバーダム使用が推奨されています。
当院では歯内療法の際は必ずラバーダム防湿を使用します。
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歯科用実体顕微鏡はこれまで手探りで行っていた歯内療法を大きく変化させました。
肉眼と比べ約20倍程度拡大して歯を観察できることで、術前の診断の精度を上げたり、これまで見逃されていた細かい根管を見つけたり、残っている汚れ(細菌)を除去する事が可能となりました。
当院では治療の際は必ず歯科用実体顕微鏡を使用します。
また撮影した画像を治療後に見ていただき、治療状況を確認していただきます。
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当院で使っている器械の一部です。
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広島県 広島市 中区 大手町 1-8-17木定ビル3階
吉岡デンタルキュア Endodontics (エンドドンティックス)